難治性下垂体腫瘍に対する開頭・経鼻内視鏡同時手術
まず経鼻手術を行い摘出できるだけ摘出します。
残存部分に対しては、しばらく間をおいて下降してくるのを待ってもう一度経鼻手術で摘出を行います。
しかし難治性下垂体腫瘍では1回目の手術後の残存腫瘍内に出血が起こるリスクが高く、出血によって腫瘍が大きくなり視神経を圧迫して視機能障害の危険が高くなります。
また間をおいても下降してこないこともあります。さらに腫瘍が神経や血管を巻き込んでいる場合には、経鼻手術だけでは摘出が危険です。
このような合併症が危惧されるときは、1回の手術で多方向からのアプローチを駆使して全摘出を目指す取り組みが最近行われています。この手術を行うためには内視鏡手術を含めた下垂体腫瘍の治療に習熟した複数の医師が必要です。
当院では腫瘍の進展方向により2つのアプローチを行っています。低侵襲で効率のいい摘出ができています。
1 小開頭手術+経鼻内視鏡手術
前方に進展している腫瘍に対して行います。従来の開頭手術では傷が大きく、術後の侵襲も大きかったのですが、外視鏡を用いた3cm程度の小開頭を行うことで術後の負担が軽くなっています。
2 穿頭経脳室内視鏡手術+経鼻内視鏡手術
脳室方向に進展した腫瘍に対して行います。前頭部に1cmの穿頭を行い、自由に曲げることのできる軟性鏡を挿入して、脳室内から腫瘍を下方に押し出します。同時に行っている経鼻手術での摘出の補助をしながら、周囲の出血や腫瘍残存の有無を確認します。
第22回日本神経内視鏡学会(2015年) 矢野茂敏ら 発表
第25回日本間脳下垂体腫瘍学会 シンポジウム(2015年)矢野茂敏ら 発表
第32回日本間脳下垂体腫瘍学会 シンポジウム(2022年)平岡史大 ら 発表
通常、下垂体腫瘍は経鼻的内視鏡下経蝶形骨手術で治療しますが、どうしても経鼻手術だけでは摘出できない難治性の腫瘍があります。非常に大きくなっているもの(巨大下垂体腺腫)や、いろいろな方向に進展して周囲の血管などを巻き込んでいる腫瘍です。
まず経鼻手術を行い摘出できるだけ摘出します。
残存部分に対しては、しばらく間をおいて下降してくるのを待ってもう一度経鼻手術で摘出を行います。
しかし難治性下垂体腫瘍では1回目の手術後の残存腫瘍内に出血が起こるリスクが高く、出血によって腫瘍が大きくなり視神経を圧迫して視機能障害の危険が高くなります。
また間をおいても下降してこないこともあります。さらに腫瘍が神経や血管を巻き込んでいる場合には、経鼻手術だけでは摘出が危険です。
このような合併症が危惧されるときは、1回の手術で多方向からのアプローチを駆使して全摘出を目指す取り組みが最近行われています。この手術を行うためには内視鏡手術を含めた下垂体腫瘍の治療に習熟した複数の医師が必要です。
当院では腫瘍の進展方向により2つのアプローチを行っています。低侵襲で効率のいい摘出ができています。
1 小開頭手術+経鼻内視鏡手術
前方に進展している腫瘍に対して行います。従来の開頭手術では傷が大きく、術後の侵襲も大きかったのですが、外視鏡を用いた3cm程度の小開頭を行うことで術後の負担が軽くなっています。
2 穿頭経脳室内視鏡手術+経鼻内視鏡手術
脳室方向に進展した腫瘍に対して行います。前頭部に1cmの穿頭を行い、自由に曲げることのできる軟性鏡を挿入して、脳室内から腫瘍を下方に押し出します。同時に行っている経鼻手術での摘出の補助をしながら、周囲の出血や腫瘍残存の有無を確認します。
第22回日本神経内視鏡学会(2015年) 矢野茂敏ら 発表
第25回日本間脳下垂体腫瘍学会 シンポジウム(2015年)矢野茂敏ら 発表
第32回日本間脳下垂体腫瘍学会 シンポジウム(2022年)平岡史大 ら 発表
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